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AIを活用した翻訳の進め方:メリットとデメリット

作成者: Marina Souto|02/03/22

ビジネスの国際化を目的とした効果的な戦略の基本は、コミュニケーションです。サプライヤ、ディストリビューター、潜在顧客は、生産的なビジネス関係を構築する際に、より快適で価値のある情報を得るために、母国語での情報を求めるようになっています。

ビジネスにおける文化的障壁を克服するためには、企業はそれぞれの国や地域の文化的、言語的特徴を含む多くの側面を考慮しなければなりません。そのため、ビジネス翻訳は膨大なリソースを必要とする複雑な課題です。 

AIによる翻訳とは?

AIベースの翻訳は、デジタル人工知能ツールを用いて、書かれた言葉や話された言葉だけでなく、メッセージの意味や気持ちまでも翻訳することを目的としています。その主な目的は、言語や生まれた場所に関係なく、誰もがグローバルな情報にアクセスできるようにすることです。 

この技術は、新しいインテリジェントな翻訳システムであるニューラル機械翻訳 (NMT)にとって重要なブレークスルーとなりました。人間の脳をモデルにした複数の処理装置からなる大規模なニューラルネットワークを介して機械が翻訳を学習することで、より精度の高い高度な機械翻訳を実現する新しいアプローチです。

 

AIによる翻訳とはどのようなものでしょう?

AIによる翻訳のプロセスは、データのクレンジングと分野別のシステムのトレーニングから始まります。そして、自然言語処理(NLP)を使用することで、AIは人間の言語を機械が理解できる言語に変換することができ、その結果、これらのシステムは非構造化テキストのデータを重要なデータに変換することができます。

AIによる翻訳は、データから生成された結果を時間をかけて継続的に改善していくものです。これは、機械学習(ML)によって実現されています。このプロセスは、データから得られる情報を学習することで、結果の質を自動的に向上させるコンピュータアルゴリズムを採用しており、AIの分野では当初から重要なコンセプトとなっています。

その使い方は、主に2つの機能に集約されます。まず、機械学習は大規模な翻訳のための独立したツールとして使用することができます。また、人間の翻訳者を支援するツールとしても活用でき、翻訳者の生産性や日々の生産量を向上させ、翻訳作業を効率化することが可能です。

 

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機械翻訳のメリット

 

文章の一貫性とコミュニケーショントーンの確保 

AIは、顧客ごとに、また翻訳内容やビジネスの文脈に沿った一貫性のある翻訳を自動化します。より精度の高いアルゴリズムを開発することで、AIは翻訳の精度を大幅に高め、多くの場合、人間の翻訳者と同じ結果を得ることができます。

 

継続的な改善のためのフィードバック

ニューラル機械翻訳のAIエンジンは、顧客自身のコンテンツや様々な翻訳例、言語資産の例を使った、人間によるフィードバックによって、継続的にトレーニングされます。このようなワークフローのおかげで、機械翻訳の結果はより正確になり、品質も格段に向上しています。

 

特定の語彙を使う 

高度なAIエディターは、カスタマイズ可能なメタ情報で用語を整理し、より効率的に用語の管理ができる用語データベースを提供します。これにより、ユーザーはメタフィールドを持つ用語をインポートしたり、新しいフィールドを追加したりすることができ、特に技術的な文章や専門的なコンテンツにおいて、翻訳文の統一や特異性を高めることができます。

 

時間とお金の節約 

AIによる翻訳が改善・学習されると、機械翻訳のポストエディットの作業が容易になり、人間の翻訳者が必要とするコストと時間が大幅に削減されることになります。そのため、限られたリソースしか持たない企業でも、パーソナライズされたグローバル体験を提供することができます。

AIによる翻訳の限界

 

機密保持への配慮 

無料のオンラインツールを使用すると、オープンクラウドでは、現在でもリアルタイム性の高いデータの保護に問題があるので、機密性の高い個人情報が漏洩する危険性があります。匿名化サービスと強固なデータ保護機能を備えた信頼できるプラットフォームを使うことが、企業が多言語ビジネスで直面する機密保持の課題に対処する唯一の効果的な方法です。

 

人間の翻訳者への依存

企業が翻訳の品質を確保したい場合、特定の種類のテキストは常に人間のレビューに依存しています。例えば、マーケティングや広告、リスクコミュニケーションで必要とされるような、感情的でインパクトがあり、説得力のある文章の翻訳やトランスクリエーションにおいては、AIが人間の翻訳者に匹敵するとは考えられません。そのため、AIによる翻訳は人間の翻訳者が確認・編集することを推奨しています。

 

初期の準備と取り組み

高品質な結果を求める場合、企業はAIツールを一から準備し、育成することに時間を割く必要があります。例えば、特定の分野でよく使われる要素のメモリーバンクや用語集の作成などです。AIは魔法ではありません。機械翻訳システムに学習に必要な情報を与えることで、長期的には時間とコストの大幅な削減につながります。

 

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言語翻訳における人工知能の未来

 

深層学習(DL)の透明性の低さなど、システムの進化の状況から、現在、AIによる翻訳を独占的に使用している企業はほとんどありません。

 

しかし、この技術がこれからも続くことは間違いありません。人工知能は、現在も、そして今後も、ハイブリッド翻訳モデルの基盤となるものです。これにより、AI技術と人間の翻訳を組み合わせ、より完璧な翻訳を可能にします。

 

時と共に、AIを使った翻訳は、さらに利用しやすくなるだけでなく、お客様と言語担当者がより効率的にやり取りできるようになります。そうなれば、熟練した人間の翻訳者の限られた時間とリソースを最大限に活用するために、AIを使った翻訳は人間と機械のコラボレーションを促進するカスタマイズソリューションとなるでしょう。